大判例

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東京高等裁判所 昭和59年(ラ)328号 決定

民事訴訟法一九四条一項の更生決定は、判決に誤謬がある場合に、それが明白かつ形式的なものであっても上訴もしくは別訴によらなければその訂正、補充ができないとすると訴訟経済に反すること等から認められたものであり、訴訟の全過程にあらわれた資料から判断して裁判所が判決において表示しようと意図したところと実際に判決において表示されたところとが齟齬したことが明白である場合には、更正決定によって誤謬の訂正、補充ができると解される。

しかして、前記認定事実、殊に、本件建物に関する登記の状況、本件建物の一、二階を収去するためには、その三階を収去しうることが不可欠の前提となることは明白であるにもかかわらず、これを収去請求の対象から除外するについて首肯するに足りるような事情は見当たらないことに加えて、本件訴訟の控訴審における本人尋問の際に、抗告人豊田は、本件建物が三階建であり、三階は二階とともに同人が使用している旨供述していることをも併せ考慮すると、本件判決は三階部分をも含め本件土地上にある本件建物全体を収去し、又は同建物から退去して本件土地を明渡すことをその趣旨とするものというべきであって、本件判決には形式的な誤謬があり、しかもそれが本件記録上明白であるということができる。

(鈴木 加茂 片桐)

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